不眠症
当院では不眠に対して飲み薬と認知行動療法を併せて行っています。
不眠症の場合はまずは内科を受診することをお勧めします。
精神疾患が合併していると思われる場合は精神科への受診をお勧めする場合もあります。
不眠症とは
・夜寝つきが悪い
・夜何度も目が覚めてしまう
・朝早く目が覚める
・眠りが浅いなどの症状が続き、日中の眠気、注意力の散漫、疲れ、体調不良が起こる状態をいいます。
日本では約5人に1人が不眠といわれています。日本人の平均睡眠時間は6.5時間で、世界平均7.3時間と比べても短いです。
不眠症は、20~30歳代から始まり、加齢とともに増加し、中年以降急激に増加します。
また、男性よりも女性に多いといわれています。
日常生活に支障が出る場合があり、早めに治療を行うことが重要です。
治療方法
不眠のタイプ(寝つきが悪い、途中で起きてしまう、早く目が覚めてしまうなど)に応じて、飲み薬を選択します。
抗うつ薬や抗不安薬などを使用することもあります。正しく服用すれば過度の副作用の心配は必要ありません。医師の指導の下に適切に使用することが大事です。
自分でできる対処法
- 就寝・起床時間を一定にする
睡眠覚醒は体内時計で調整されています。平日・週末にかかわらず同じ時刻に起床・就床する習慣を身につけることが大事です。日中に眠気があるときは午後3時までに30分以内の昼寝をすると効果的です。 - 睡眠時間にこだわらない
睡眠時間には個人差があります。どうしても眠気がないときは寝床から出ましょう。入眠できず長時間寝床にいると、不安や緊張が増してますます目が冴えてしまいます。 - 太陽の光を浴びる
太陽光には体内時計を調整する働きがあります。早朝に光を浴びると夜寝つく時間が早くなり、朝も早く起きられるようになります。 - 適度の運動をする
ほどよい肉体的疲労は心地よい眠りにつながります。運動は午前よりも午後に、軽く汗ばむ程度の運動をするのが良いです。激しい運動は交感神経を興奮させて寝つきを悪くするため逆効果です。負担にならない程度の有酸素運動継続することが効果的です。 - ストレス解消
音楽・読書・スポーツ・旅行など、上手に気分転換をはかり、ストレスをためないようにしましょう。 - 寝る前のリラックスタイム
睡眠前に副交感神経を活発にさせましょう。ぬるめのお風呂で半身浴を行い、好きな音楽や読書などでリラックスする時間をとって心身の緊張をほぐします。 - 寝酒はしない
お酒を飲むと寝つきがよくなるように思えますが、効果は短時間しか続きません。深い睡眠が減り、早い時間帯に起きる(早朝覚醒)が増えます。 - 快適な寝室づくり
眠りやすい環境づくりが重要です。ベッド・布団・枕・照明などは自分に合ったものを選びましょう。適温は20℃前後で、湿度は40~70%くらいに保つのがよいといわれています。