当院での産業医（産業保健活動）について
産業医とは？
産業医とは、さまざまな企業・事業所において働く方々の健康を守るとともに、専門的な立場から職場環境の管理や改善のお手伝いを行う医師です。労働安全衛生法により、従業員が50人以上の事業所には法令により産業医の選任が義務付けられています。
当院は嘱託産業医を中心に産業保健活動に力を入れていますので、依頼を希望されている方は下記の問い合わせフォームよりご依頼ください。
産業医の歴史と役割
産業医の歴史は、戦後の「工場医」にまで遡ります。この時代、産業医は工場で働く人々の健康を守るために活躍しました。また海軍では軍医が脚気の原因がタンパク質や炭水化物の食事割合の違いで発生することがわかり、食事を改善することで脚気が減少しました。このような歴史的背景から、産業医は現代の軍医に近い存在であり、企業の成長に欠かせない役割を担っています。当院は、地域貢献の一環として産業保健活動を通じ、労働者の健康を守るために活動しています。働くことが健康に悪影響を与えないよう、適正配置を重視し、労働者が無理なく職場で安心・安全に仕事ができる環境づくりのサポートをさせていただきます。
主な役割
- 健康診断: 定期的に従業員の健康をチェックし、早期発見と治療を行います。
- 安全管理: 職場の環境をチェックし、安全で健康的な環境を作るためのアドバイスを提供します。
- メンタルヘルスケア: 過重労働によるメンタルヘルス不調を防ぐための対策を行います。
目的
産業保健活動の目的は、「仕事と人間の適応（適正配置）」です。産業医や産業保健スタッフが協力して、安全で働きやすい環境を整えるお手伝いをします。
報酬について
企業様によって希望される活動内容は多岐にわたるため、詳細な情報をヒアリングさせて頂いた後に報酬のご案内をさせて頂いています。
愛知県医師会に愛知県における嘱託産業医に対する報酬の相場が記載されているため、ご参考にしてください。
法律による義務
労働安全衛生法の規定で１事業所につき従業員の方が50名を超えている事業所に関しては、事業者は産業医を選任する義務があります。
従業員数は正社員だけでなく、契約社員・パート・アルバイト・派遣社員の方も含まれます。
具体的な産業医活動について
１ 職場巡視
産業医は、毎月事業場を巡視し、労災防止と労働者の健康を守るためにアドバイスを行います。
２ 衛生委員会への出席
一定規模以上の会社は毎月、衛生委員会または安全衛生委員会を開催する義務があります。産業医はこの委員会に出席し、事業場の安全と労働者の健康管理について助言します。
３ 健康診断の結果判定と事後処置
会社は、従業員の雇用時および毎年一回の健康診断を実施しなければなりません。また、特定の有害な業務に従事する従業員には特殊健康診断が必要です。
産業医はこれらの健康診断の結果を確認し、安全に働けるかどうかを判断し医療機関への受診が必要かどうかをアドバイスします。
４ ストレスチェック実施者業務
従業員50人以上の事業所では、年に1回ストレスチェックを実施する必要があります。
産業医はストレスチェックを共同で実施し、高ストレス者の面談や職場環境の改善提案を行います。
５ 長時間労働者の面談
長時間労働は心身の不調の原因となるため、月80時間以上の時間外労働を行った従業員には、医師との面談が義務付けられています。
産業医は労働者の疲労やストレスの状況を確認し、就労に関するアドバイスを提案します。
また健康に問題が疑われる場合には、必要な対策や専門機関の紹介を行います。
６ 健康相談
心身の不調を抱える労働者の方のお話をお聞きします。
７ 復職支援
休職した従業員の復職を支援し、体調や職場との連携を取りながら、復職時期や就業条件について助言します。復職後も必要に応じてフォローを行います。
活動範囲について
半田市・碧南市・刈谷市・高浜市・東浦町・武豊町・東海市・大府市・阿久比町を中心に活動しています。エリア外でご希望の方でもご気軽にお問い合わせください。