糖尿病
当院へ通院中の患者様で、3番目に多い生活習慣病が「糖尿病」です。悪くなってしまうと、様々な合併症が出てくることがあります。
糖尿病とは
糖尿病とは、血糖値やヘモグロビンA1c(HbA1c)が高くなる病気で、インスリンの分泌不足・感受性低下で発症します。
HbA1c、空腹時血糖値、随時血糖値、75gOGTT値のいずれかが基準値を超えている状態を「糖尿病型」といいます。
HbA1cが正常で、血糖値のみが糖尿病型の場合は、別の日に再検査をし、そこでも糖尿病型であれば糖尿病と診断されます。
血糖値が正常で、HbA1cが糖尿病型の場合は、別の日に再検査をし、血糖値が糖尿病型であれば糖尿病と診断されます。
日本人の糖尿病有病者と予備群は合わせて2,000万人いるといわれています。
血糖値が高い状態が続くと、徐々に血管が傷ついていき将来的にさまざまな合併症につながります。心臓の血管が傷つくと心筋梗塞、脳の血管が傷つくと脳卒中、目の血管が傷つくと失明、腎臓の血管が傷つくと腎不全、神経の血管が傷つくと手足の痺れ、足の血管が傷つくと足の壊疽につながります。
また、著しく血糖値が高い場合は、それだけで意識がなくなることがあります。
健診や人間ドックで基準値を外れても、ほとんどは無症状のため放置してしまいがちですが、その間少しずつ体がダメージを受けていきます。
ダメージを受けてしまってから治療を開始しても血管の状態が手遅れになっていることもあります。
将来、脳や心臓の病気にならないように、早めに対策を行うことが重要です。
原因
原因は、加齢、食事、生活習慣、自己免疫性、妊娠、薬剤、遺伝、膵臓疾患などがあります。
治療方法
病態により異なりますが、概ねHbA1cを7.0%未満に管理します。
食事療法、運動、減量など、生活習慣を見直していただき、改善がなければ薬物治療を行います。
薬剤は糖尿病治療ガイドラインに沿って選択します。
DPP-4阻害薬、ビグアナイド、SGLT-2阻害薬、αグルコシダーゼ阻害薬、SU薬、グリニド薬、GLP-1受容体作動薬などを、個々の患者の病態に応じて選択します。単剤で効果がない場合は複数の薬を併用することもあります。
内服で改善が見込めない場合は、インスリンを使用します。