頭痛
頭痛には、片頭痛などの慢性的なものと脳の病気などを原因とした危険なものがあります。
実は恐ろしい病気が隠れていたということもあるので、頭に痛みを感じたら早めにご相談ください。
頭痛とは
頭痛そのものが病気である「一次性頭痛」と、脳卒中など他の病気が原因である「二次性頭痛」に大きく分けられます。
二次性頭痛は命に関わることもあるため、一次性頭痛と鑑別するためにMRI検査は非常に重要です。
二次性頭痛を除外したあとに、一次性頭痛の診断と治療を行います。
考えられる疾患
〇片頭痛 「月に何回か、つらい頭痛はないですか?」
月に数回ほど頭の左右どちらか、もしくは両側のこめかみにズキンと脈打つような痛みが生じた場合、片頭痛の可能性があります。
動くと悪化したり、吐き気や嘔吐などを伴うこともあり、痛みは数時間~長いと3日続くこともあります。
片頭痛は遺伝的な要素が強いことがありますが、天候の変化、ストレスや睡眠不足、人混みや騒音、まぶしすぎる光などで発症することもあります。
前触れとして、視野にチラチラ・ギラギラするものが見えたり、手足のしびれや肩こりが起こったりすることがあります。
症状に合わせて、生活習慣のアドバイスや、片頭痛治療薬、予防薬をご提案させていただきます。
〇緊張型頭痛 「重苦しく頭を締め付ける頭痛はありませんか?」
緊張型頭痛とは、頭から首や肩にかけて筋肉が緊張することで血の巡りが悪くなり、頭全体あるいは後頭部が締め付けられるような痛みが生じることです。
主に、長時間同じ姿勢を取り続けることや、心配・不安などのストレスによって発症します。一度発症すると数時間~数日にわたって長引くことがあります。
入浴、運動、マッサージなどで血行を改善することで症状を軽くできます。
〇群発頭痛「眼の奥が激しく痛むことはありませんか?」
群発頭痛は、眼の奥が激しく痛むのが特徴で、痛みがある方の目が充血したり、涙が出たり、顔が火照ったり、発汗したりと自律神経症状を伴うことがあります。
片頭痛は女性がかかりやすいのに対し、群発頭痛は男性がかかりやすいと言われています。一度発症すると、数日間繰り返して発症し、ひどい時は1ヶ月程続く場合もあります。
発症する誘因としては、飲酒があると言われており、発作期間中は飲酒は控えましょう。
〇頭痛薬使用過多による頭痛 「頭痛薬を飲んでも聞かないと思う事はありませんか?」
頭痛が起こる度に薬を飲んでいるのに、効かないという方は薬物乱用頭痛の可能性があります。
薬物乱用頭痛とは、薬物使用過多による頭痛で、毎日のように薬を投与した結果、脳の痛みが敏感になり薬を服用しないとかえって頭痛がひどくなるという現象です。
今まで効いていた薬の効果がなくなったように感じる方は、特に注意が必要です。薬物乱用による頭痛の治療法としては
頭痛の原因とされる薬の服用を中止し、予防薬を投与することなどがあげられます。
危険な頭痛
〇くも膜下出血
くも膜下出血とは、脳の動脈にできた脳動脈瘤というこぶの破裂などにより発症し、突然激しい頭痛が起こり、嘔吐や吐き気、痙攣、時には意識障害を伴う病気です。
命にかかわる頭痛のため、一刻も早く検査・治療を受ける必要があります。
〇脳出血 高血圧があると発症リスクが高くなると言われています
脳出血は、脳内の細い血管が破れて出血している状態で、高血圧があると発症リスクが高くなると言われています。
突然、頭痛が起きて、言葉が出にくい、手足などの痺れや動かしにくさ、吐き気、めまいなどを起こします。